生前贈与は相続税の課税対象になる?なるケースとならないケースを紹介
相続対策として行う生前贈与ですが、利用する制度によっては、相続税の課税対象になる場合とならない場合があります。
本記事では、生前贈与で相続税が課税されるケースとされないケースについて解説していきます。
生前贈与とは
生前贈与とは、財産の所有者である贈与者が生きている間に、子や孫など受贈者に財産を無償で譲り渡すことです。
贈与税を支払って行うもののほかに、「暦年贈与」や「相続時精算課税制度」などに制度があります。
生前贈与で相続税の課税対象になるケース
贈与というと贈与税が課されるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、次のようなケースでは、相続税が課されることがあります。
- 暦年贈与の持ち戻し期間内の贈与
- 相続時精算課税を適用した場合
- 名義預金と見なされた場合
それぞれ確認していきましょう。
暦年贈与の持ち戻し期間内の贈与
贈与者が亡くなる前の一定期間内に行われた暦年贈与の財産は、相続財産に加算して相続税を計算します。
この持ち戻し期間は現在段階的に延長されており、最終的に相続開始前7年以内の贈与が持ち戻しの対象となります。
この期間内の贈与は、たとえ年間110万円の基礎控除内であったとしても、相続財産に加算されるため、相続税の課税対象となります。。
相続時精算課税を適用した場合
相続時精算課税制度を選択して贈与された財産は、2500万円を上限に贈与税が課されることはありません。
また、2500万円を超えた分の贈与財産については、一律で20%の贈与税が課せられます。
なお、この制度では、年間110万円の基礎控除分や、先に贈与税として支払った
20%分を除き、そのすべてが相続発生時に相続財産に持ち戻され、相続税の課税対象となります。
この制度の特徴は、贈与時の評価額で相続税への加算がなされる点にあります。
名義預金と見なされた場合
子や孫の名義になっている預金であっても、実質的にその資金を管理・運用していたのが被相続人であったと税務署に判断された場合、その預金は名義預金と見なされます。
名義預金は、たとえ所有名義が他の者であっても被相続人の財産とされるため、預金全額が被相続人の財産として、相続税の課税対象となります。
生前贈与で相続税の課税対象とならないケース
生前贈与された財産が、相続財産から切り離されるケースは以下の通りです。
- 暦年贈与の持ち戻し期間外の贈与
- 相続時精算課税の年間110万円の基礎控除内の贈与
- 特例により持ち戻しの対象から外れた場合
それぞれ見ていきましょう。
暦年贈与の持ち戻し期間外の贈与
暦年贈与によって贈与された財産のうち、持ち戻し期間外に贈与されたものは基本的に相続税の課税対象から外れます。
なお、暦年贈与の基礎控除により、年間110万円以下の贈与には、贈与税が加算されることもありません。
相続時精算課税の年間110万円の基礎控除内の贈与
2024年1月1日から施行された税制改正法により、相続時精算課税制度に毎年110万円までの基礎控除枠が創設されました。
この改正で、年間110万円以下の贈与については相続発生時に相続財産への持ち戻しも不要となります。
特例により持ち戻しの対象から外れた場合
特定の目的を持つ贈与の特例は、一部の例外的な場合を除いて、相続税の課税対象から除外されることが定められています。
贈与の特例として以下の4つがあげられます。
- 贈与税の配偶者控除
- 住宅取得等資金の贈与の非課税
- 教育資金の一括贈与の非課税
- 結婚・子育て資金の一括贈与の非課税
1つずつ確認していきましょう。
贈与税の配偶者控除
贈与税の配偶者控除を適用して配偶者に贈与した居住用不動産またはその購入資金は、非課税枠の2000万円を上限に、相続財産への持ち戻しの対象から外れます。
これは、残された配偶者の居住と生活の安定を法的に保護するための措置です。
住宅取得等資金の贈与の非課税
住宅取得等資金の贈与における特例は、父母や祖父母といった直系尊属から子や孫への住宅取得のための資金贈与について、一定額を非課税とする制度です。
この特例は、省エネ等住宅の場合は1000万円、それ以外の住宅は500万円を非課税枠の上限としています。
また、贈与を受けた翌年の3月15日までに、贈与された全額を住宅の新築や購入に使用することなどが、要件とされています。
この特例を適用して贈与された資金は、贈与が持ち戻し期間内に行われていた場合も、要件を満たすことで相続財産に加算されなくすることができます。
教育資金の一括贈与の非課税
教育資金の一括贈与の特例とは、直系尊属から子や孫への教育のために資金の一括贈与を1500万円まで非課税とする制度です。
この特例を適用した資金は、原則として相続財産への持ち戻しはされません。
ただし、贈与者が死亡した時点で、受贈者が30歳未満ではないなど、一定の要件を満たさない場合は、残った分が相続税の課税対象となることがあります。
結婚・子育て資金の一括贈与の非課税
結婚・子育て資金の一括贈与の特例は、直系尊属から子や孫への結婚や子育ての資金を一括で贈与する際に、1000万円までが非課税となる制度です。
この特例によって贈与された財産は、原則として相続財産への持ち戻しはされません。
ただし、受贈者が50歳に達した時点で使い残しがある場合や、贈与者死亡時の要件を満たさない場合、その残額が相続税の課税対象となることがあります。
まとめ
生前贈与は、相続税対策として有効ですが、相続税の課税対象になるケースとならないケースが存在します。
贈与の目的と時期に応じて、適切な制度を選択することで相続税への加算額を減らしたり、亡くなったりすることができます。
その他、生前贈与についてお困りのことがありましたら、お近くの税理士までご相談ください。
基礎知識
当事務所がご提供する基礎知識をご紹介いたします。
ご相談の
流れ
お問い合わせ・アポイント
まずはメール、お電話、またはLINEにてご連絡ください。
ご相談の概要や現在の状況をお伺いし、初回の無料面談(オンライン可)の日程を調整いたします。匿名でのご相談も可能です。
初回無料面談・ヒアリング
専門の税理士が、お客様の状況やご要望を詳細にお伺いします。
この際に、ご用意可能な資料(戸籍謄本、金融資産残高証明、不動産の固定資産税評価証明書など)についてご案内します。
面談は通常1時間程度です。
- 相続関係
-
- 被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本(死亡事項が記載されたもの)
- 相続人全員の氏名・住所・連絡先がわかるメモ
相続人を確定し、初回のご連絡や日程調整を行うために使用します。
- 不動産
-
- 固定資産税評価証明書(最新年度分)
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
不動産の概算評価額や権利関係(共有持分など)を確認するために使用します。
- 金融資産
-
- 主要な預貯金口座の残高証明書(死亡日時点のもの)
- 有価証券(株式など)の概算評価資料
金融資産の概算評価額を把握するために使用します。
- 債務・葬式費用
-
- 借入金の残高がわかる資料
- 葬儀費用の領収書の控え
債務控除や葬式費用控除の対象となるかを確認するために使用します。
お見積もり・ご提案
ヒアリング内容に基づき、相続税の概算額と正式な報酬お見積もりを提示いたします。
また、申告に必要な手続き、スケジュール、節税対策の可能性についても具体的にご提案します。
ご契約・資料収集
ご提案内容にご納得いただけましたら、正式にご契約となります。
申告に必要な資料の収集をサポートし、同時に財産評価に必要な現地調査や、各所への問い合わせを進めてまいります。
- 相続関係
-
- 被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本(死亡事項が記載されたもの)
- 相続人全員の住民票または印鑑証明書(申告書添付用)
相続人を最終的に確定し、申告書に必要な情報を確認するために使用します。
- 不動産
-
- 公図、測量図、建築図面
- 賃貸借契約書(賃貸不動産の場合)
土地や建物の形状・構造、賃貸状況を把握し、適正な評価を行うために使用します。
- 金融資産
-
- 預貯金口座の過去5年~7年分の取引履歴
- 生命保険の証券・支払通知書
名義預金や生前贈与の有無、非課税枠の適用可否を確認するために使用します。
- その他財産
-
- 過去の贈与税申告書
- 書画骨董品、自動車、会員権などの資料
生前贈与加算の対象や、評価が必要なその他の財産を確認するために使用します。
- その他
-
- 遺言書(あれば)
- 遺産分割協議書(作成済の場合)
遺産分割の内容を申告に反映するために使用します。
財産評価・申告書作成
収集した資料に基づき、相続財産を適正に評価し、節税対策を最大限に反映させた相続税申告書を作成します。
申告書の内容は、提出前に必ずお客様にご確認いただきます。
税務署への提出・納付サポート
作成した申告書を税理士の署名付きで税務署へ提出します。
納税が必要な場合は、納付手続きの方法についてもご案内し、最後までサポートいたします。
税務調査対策についてもご安心ください。
円満な相続をサポートします
相続は、早めのご相談が安心への近道です。
専門の税理士が状況に合わせて、最適なサポートをご提案します。

電話・メールのほか、LINEでのご相談も対応可能です。
お気軽にご相談ください。
税理士紹介

税理士 平井 幸光ひらい ゆきみつ / 関東信越税理士会
初めての方にも理解しやすい説明と丁寧な進行を。
はじめまして。税理士法人青葉会計 長野駅前オフィスの平井幸光です。
相続は初めての方にとって不安が大きく、何から手を付けるか迷いやすい分野です。
私たちは長野駅から徒歩三分の身近な窓口として、申告や生前対策や名義変更までを一貫して支援します。
必要な手続を順番に整理し、ご家族の状況に合う進め方を分かりやすくご提案します。
安心して一歩を踏み出していただけるよう丁寧に寄り添います。
事務所概要
| 事務所名 | 税理士法人青葉会計 長野駅前オフィス |
|---|---|
| 事務所所在地 | 〒380-0824 長野県長野市大字南長野南石堂町1279-3 南石堂ビル6階 |
| 連絡先 | TEL:026-219-2126 / FAX:026-219-2127 |
| 受付時間 | 平日9:00–17:30 |
| 定休日 | 土日祝 |
| 公式サイトURL | https://www.aobakaikei.jp/hirai |





